高校総体 剣道 団体決勝

・剣道・高校総体・団体決勝を男女とも放送していた。

・九州の高校がとても強い。

・目にもとまらぬ早業である。一瞬で打ちあい、接近して、離れるときにも隙を狙われないように極度に慎重に素早く離れる。

・接近して後、すぐに離れないと反則を取られる。反則を二つとられると一本になる。しかし雑に離れると引き技にやられしてしまう。

・団体戦では負けなければいいという戦略もある。攻撃すればもちろん強いが、隙が生まれる。そこを狙われて一本を取られる。それくらいならば負けない剣道をしてもよい。勝たないが負けない。強い相手でも引き分けに持ち込むことで団体の勝利に貢献することができる。

・剣道では面をつけて胴着も袴もつけているので、表情もよく見えないし、筋肉の緊張の具合も見えない。その点は相撲と反対である。表情や筋肉から相手の行動や感情を読むことが難しい。その点も面白い。フェンシングも似たところがある。

・足を使う剣道。

・団体戦はそれぞれが4分。終わればすぐに次の試合で、進行が早い。全部で20分余りで終わってしまう。

・審判や指導者の権威は絶大なようだ。このあたりはアメリカ・スポーツとは違う。

・団体女子で優勝した選手たちのインタビューではみんなニコニコして笑顔だった。試合の緊張感とは対照的だった。最近の競技では露出の多いユニフォームや化粧などもあることとも対照的だった。みんな歯並びがよかった。茶髪とかピアスとかでないのもよい。

・剣道の延長には真剣での殺し合いがあると考えるとなかなか恐ろしい。思想がどうとか、正義がどうだとか、法律がどうとか、本当の理由はどうだとか、肩書だとか、仲間の多さとか、全部関係なく、強い者が生き残る。運動神経があって体力があって技術がある者が生き残る。現実の人間存在は集団の力学の中で生きるしかないのであるが、剣の力という点で抽象して考えると、すべては相手の肉体の急所を正確に攻めて、息の根を止めることである。

・この人たちならば、獣に襲われそうになった時も、その辺の棒切れを手にすることができれば、何とかなるかもしれない。しかし森などでは枯れ枝はあっても強い棒はないかもしれない。森だと棒を振り回す空間もない。しかし突きは使えそうな気もする。

・うっかり夫婦げんかしたりしても、この女性選手を相手に暴力的にふるまうことはできないだろう。殴ろうとしても瞬間的な返し技で仕留められるだろう。

・会場にはカメラマンもいたが、いい写真は撮りにくそうである。ビデオなら少しはいいのが撮れそうである。それでも写真の価値があるのか興味がある。

・つばぜり合いからの引き技は解説されてみると面白い。まさに一瞬のことで、狙っていたのか、反射的に体が動いたのか、判別しがたいものなのだろう。

・小手が大切なのはやはり、一番手前にあり、狙いやすいし、小手が取れれば相手は剣を握ることができないかもしれないからだろう。武装解除させてしまうことになる。

・テレビで見ていても、一方が技を仕掛けて、相手がそれに返しをして、一瞬で離れる。小手が入ったのか面を打ったのか動体視力の問題があるかはっきりしない。

・積極的に攻めようとすれば隙が生まれる。圧倒手に強ければ攻め切ることもできるだろうが、カウンターパンチで、相手の力を利用し、相手の動きを利用して、崩れや隙を狙って打つ作戦でいれば、攻撃力があっても勝てるわけではない。攻撃力がなくても負けるわけではない。強い相手に、勝たないけれども負けないこともできる。その場合、相手が強いとも言えない。負けないということは強いのだろう。真剣の場面では要するに負けないということが生き延びる方法なのだから、負けないことに価値がある。

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・書いた後で少し詳しそうな人に話を聞いた。

・足を使う剣道は警察県道というものだという。例えば、警察県道は投げ技も使う。接近戦にしてつばぜり合いをする、そして足を使って倒して、そこに上から突きを決める。足を使う剣道という意味が少し違うと思ったが、そのような剣道があるというのも面白かった。なるほど、犯罪者検挙に役立ちそうだ。

・逃げながら負けない剣道というものはダメだと言われている。負けない防御の仕方もあるが、それは邪道だと言われている。逃げたり、よけるくらいなら、面を打たれたほうが価値があると言われている。

・視覚情報を脳が処理して反応するまで0.2秒、しかし剣道の竹刀が打ち込まれるのは0.1秒。だから大脳で処理するのは遅すぎる。主に小脳が働いている。正確に見てから反応しているのではなく、予想をして反応していることになるだろう。

・高校生にもなれば、あまりにも速いので、テレビで見ている人が技を正確に見ることは無理だ。審判は偉いけれども、必ず正確に見ているわけではない。たまに間違っている。