増税と分配に関しての政治的判断

政権政党が考えることは自分たちの利益と次の選挙での勝利である

「自分たち」がどの範囲で、「利益」がどのレンジであるか、判断が必要になる

有権者が一億人として、小選挙区が300、政権政党の強い利益関係者は3万人程度、

弱い利益関係者は30万人程度とする。

一億人から上手に税金を吸い上げて、3万人には手厚く、30万人にはまあまあの利益を配分する。

30万人は一億人の0.3%だ。

1000人に3人が税金を回してもらって喜ぶ。1万人に3人はもっと喜ぶ。

だから政権政党を応援して、財界は政党に利益を還元して、次も税金から財界への利益配分を当てにする。

消費税はトヨタの輸出還付金になっているそうだ。

輸出大企業は消費税導入以来、消費税を納めないばかりか 巨額の 輸出還付金 もらっている。 輸出売上には消費税かからず、仕入れ分としてトヨタは6千億円もの 輸出還付金

普通に考えれば、政権政党の得票率は全部で30万票にとどまるはずだ。

それ以外の人は税金を取られるだけで、何も懐には入らないからだ。

しかしそれでも、政権政党は25%の得票を維持する。

選挙で半数は棄権する、すると25%あれば勝利できる。

現実にはもっと細かい戦略が作動している。

しかしそれでも、概略で考えるとして、0.3%しか儲かっていないのだから、支持も0.3%だと思うのだが、

25%が支持している。これは実際、大した技術である。策術とも詐術ともいえる。

24.7%の人はなぜ自分が儲かりもしないのに政権政党に投票するのだろう。

与党は野党を分断することに力を割いている。

そして有権者の半分は寝たままにしておきたい。

そのうえで、必ず選挙で投票する人を25%確保して必勝態勢を作る。

ある企業があって、そのライバル企業が政権政党と癒着しているとして、それではこちらは野党を応援して、選挙で勝ったら一挙に大儲けだという具合にはいかない。

ライバル企業が政権政党と癒着しているなら、こちらはもっと政権政党と癒着したいと考えるらしい。

そんなこんなを集めると25%は確保できるらしい。

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しかしそれでも何が何でも、税金をむしり取られても、政権党に投票するのである。

実に不思議だ。

政権政党が怖いものなしになるのは理の当然である。

大衆がこのような不合理な投票行動をしている限り、政権政党は何も変える必要がない。

ある人は貧乏なのに消費税をたくさん支払う。政府はそれを集めてお金持ちの間で分配する。

貧乏な人は働かざるを得ないので、人生を犠牲にして働く。

所得税をあげれば、金持ちが海外に逃げてしまうとか、欧米の所得税と並ぶようにしなければいけないとか言って、

所得税率はある程度抑えている。

そして、社会保障費が必要だから、消費税増税が必要だという。

すると庶民は、自分の年金が減らされるのは嫌だからなんとなくいいかとなってしまう。

このようにマスコミが国民を教育し続けるので、善良な国民はそんなものかと思う。

NHKは給料が高いので、現状維持をひたすら望んでいる。

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話を元に戻すと、庶民から税金を取りすぎれば選挙が危ないはずだ。

一方で金持ちに金を回さないと次の選挙が危ないはずだ。

ここのバランスをどうするか。