国家の監視からユーザーのプライバシーを守る

国家の監視からユーザーのプライバシーを守る。
情報を一か所に集めて管理するとはつまり国家が監視して管理するということであり、そのデータを利用するということである。一つは国家主義的な目的に使うこと、一つは権力者の知り合いに利益を与えること、現代日本の場合は当然のように両方が起こるだろう。そして事故が起こって、目も当てられない状況が定期的に発生するだろう。
医療データとか銀行データ、交友範囲のデータ、発言データなどは、容易に国民の類別に使われ、ある種の待遇が強制されるようになるのだろう。医療領域は自由市場のない、国家統制経済の領域であるから、様々なことが起こりそうである。医療に関するプライバシーは権力者には筒抜けになりますよということは覚悟してもらわないといけない。
それにしてもこのあたりの議論が遅いし低劣だし、もう駄目なんだろうなと思うばかりだ。マイナンバーカードを何かの加減で覗かれたりしたらいろいろな不利益がありそうである。生育とか病歴とか預貯金とか借金とか、権力者に知られてもいいじゃないかという考えもあるだろう。そういう人は知られてもいいだろうが、知られたくないと思う人はどうすれば良いのだろう。プライバシー指定にして鍵をかけるなどできるのだろうか。全体の利益のために個人の利益は制限されるのだろうか。そもそもなぜ一元集中管理が必要なのだろう。それが官僚組織というものの生まれながらの性質だと言いそうだ。何のため必要だからやるというのではない、官僚組織であるからには、できることなのだったら、実現したいのだろう、それだけのことなのだ、たぶん。