【休みと役所からのお金が目的でメンタルに来る人】
#92で述べたように、各種補助金の窓口になっている感じはあるわけです。
本来は行政の仕事ですから、役所でお医者さんを雇って、その人に法律の運用をしてもらえばよいと思います。社労士さんや患者さんから、重いほうに〇をつけろとプレッシャーをかけられるのはつらいものです。虚偽記載はしてはいけないし、する気もありません。あまりに強く言うなら、虚偽記載強要罪にあたります。
それは書けないですと断ると、「それならば、患者の言うとおりに書くことを断ったと注意書きの欄に書いておいてください」と言われた。
そのほかとしては、過重労働であることを証明なんて精神医学的にできるはずもない。産業医の領分だけど、産業医は会社と対決するはずはない。離婚問題があったとして、裁判で両方で診断書を出し合って、何の意味があるのか。弁護士はとにかく診断書を発行してほしいということが多い。簡単にカルテ開示請求をする。
運転免許証について、運転に支障がないと証明するのも難しい。猟銃所持についても、精神的な不安定要素がないかどうか、簡単には判断できない。これも、お役所の医者が判断してほしい。その人も困るだろうけれども。
「原因は・・・・・・と患者は語り、今の気分は・・・・・・だと患者は語った。」と書くことがせいぜいですね。そう書かないで、「・・・が原因で・・・状態である」としても、医院の医者が調査するわけもないし、患者の言葉を書いただけということは分かるので、あまり意味がない書類だと思うけれども。どうなんだろう。
そんなやり取りの中で、患者さんのものの考え方とか価値観とか性格とかはわかります。だいたいネガティブですが。
例えば、うつ病で休職して、その間にハワイに遊びに行って、SNSにたくさん写真をアップした。それを会社の上司が見て、怒った。
例えば、うつ病で休職になった。愛人と温泉に遊びに行った。会社は前々から怪しいと把握していたので、調査会社に頼んでいた。結果、愛人との旅行の証拠写真が撮れた。会社は、そんなうつ病にお金は払わないと裁判を起こした。
嫁姑問題。浮気問題。お金の浪費問題。会社は自分に不適切な仕事ばかり与えると不満を言う人。会社は自分の能力を理解していないと不満を述べる人。妻や娘のお金の使い方に不審な点があるとの話。婚約破棄されてうつ、大食の話。会社に行って仕事をすることはできないけれども、趣味の活動に友人と一緒に海外まで出かけて打ち込むことはできる人。
3年前にうつ病で休職した。2年後に再度うつ病で休職した。傷病手当金は支給開始から1年半で打ち切りだから、2回目の支払いはできないと保険組合に言われた。それを不服として戦っている人。うつ病ではなかったんですとかいうがカルテにちゃんとうつ病だと残っている。
それぞれの人に適切な相談窓口を紹介し、また別の人には、今後よく話し合うべき人はだれかを説明し、別の人にはあなたにとっての価値の優先順位はどうなっているかと話し合う。
うつはこころの風邪ですといって患者さんを増やしたのだから、こころの風邪の人が来るのも当然のことだ。占い師とか心霊士とかスビリッチャルとか違法薬剤とかいろんな宗教とか自己啓発セミナーとか、いろいろとある中で、メンタル医院に相談に来るのも悪くはないのだろう。
病気を治すためではなくて金銭目当てで医院に来る人もいるようで、その場合はこちらの判断でお断りすることも多い。
まあ、いろんな話があるが、第一は、メンタルの診断書で金銭問題や会社問題が何とかなるかもしれないと考えるらしいこと。第二はうつ病の定義が拡大してしまっていること。これは問題点。こころの悩み相談窓口として、メンタル医院やきちんとした電話相談があるのは悪くないことだろう。
【うつは生活習慣病?】
最近では、うつ病は生活習慣病だと論じている人もいる。極度に単純化すると、朝起きられないのはうつ病のせいではなく、睡眠習慣がでたらめだからうつ病になるという話らしい。だから生活習慣を正していけばうつは予防できるのだという。
メランコリー型性格とか執着気質とか、会社員としてまた社会の構成員として模範的な人物がうつ病になるといわれていた時代はもう遠いのだろうか。生活習慣に問題があるのだそうだ。
【巡り巡ってやっぱり病気なのかな?】
それにしても、であるが、とりあえず遊びたいから、休職してハワイに行くとか、遊ぶ金欲しさにもらえる可能性があるなら障害年金ほしいとか、ちっょと考えられないですね。
妻がうつ病で休職して、傷病手当金をもらっている。自分も同じ症状だから休職して傷病手当金が欲しいという。どんな症状化を聞くと、事前に勉強したようで、すらすらと言える。しかも、手足が鉛のように重いなどともいう。勉強しすぎて少し混乱したかな。話し方とか態度全体からうつ病診断に至らず。そしたら、席を蹴って、受付で、何もしてもらってないから、お金は払わないといってさっさと出て行った。もちろん、保険証をチェックしているので、警察に連絡し、会社に問い合わせて、支払ってくれるように上司に事情を話した。後日、銀行振り込みがあった。
考えてみると、このような人たちは、遊びたい、金欲しいが動機であるとしても、やはり了解不可能であるように思う。変ですよね。ちょっと先のことも考えられない。行為の結果としてどんな可能性があるかも考えない。ということはやはりメンタルの患者なのだろうか。頭の中の天秤がずれている。でも診断項目に載っている精神障害者というものでもないのは確かだ。いや、やはり、今は名前がついていないけれども、精神障害者なのかな。と一回りして考える。