IOC会長バッハ氏、来日中止

IOC会長バッハ氏が聖火リレーの視察などのため来日予定であったが、中止となった。日本での新型コロナ感染蔓延の状況を考慮してのことだと発表された。

これは不思議なことで、聖火リレーの視察を中止するくらいなら、本大会開催はとても無理という結論になってしまうだろう。しかし中止は議論されることなく、IOC、JOC、日本政府、東京都など、関係者一同、是が非でも開催すると言い続けている。
聖火リレーの視察でさえ危険と判断されるならば、大会自体はもう無理だと思うが、どうなのだろうか。
世間では、先にIOCが中止と言えば、IOCは損をする、先に日本側が言えば日本側が損をするとの話も出ている。
中止とは言いたくないが、日本に行くのは嫌だなとバッハ氏が思ったとすれば、たとえば、骨折したとか、妻が病気になったとか、何でも言い訳はできそうなものだ。ウィルスを運び込んだりして、日本の皆さんにご迷惑をかけてはいけないから、リモートで視察をするなどと言ってもいい。

欧米の感染状況に比較すれば、日本の状況は比較的軽いのだし、ワクチン接種が遅れていると言っても、人に会わなければいいのだから、そして何より、日本人はこうして生きて生活しているのだから、そこに行きたくないというのも、言われた我々にすれば、なかなかきつい話のように思う。

欧米白人社会に比較すれば日本の数字は良いのだが、アジアの中で比較すると、日本の状況は非常に悪い。その危機対処能力のなさが、バッハ氏の日本に行きたくないとの気持ちにつながったのかもしれない。

日本については、最近では原発処理の遅滞とか嘘とかもあり、国際的信用が低下、さらにここ30年の経済の低迷、政治の低迷が前提にあり、あまりいい印象はないのだろうとも思う。先日菅総理がバイデン大統領と会談するために行ったのに、あまりにも冷たい仕打ちで、みんな驚いたが、日本に対する一連の感情としてつながっているのかもしれない。
ひょっとしたら、地震情報で、そろそろ危ないという話も耳に入っているのかもしれない。

それにしても、五輪中止の後始末を考えた時には、バッハ氏は少しだけ来て、すぐに帰れば、それでよかったのになあと考えると不思議である。プライベートジェットで横田基地にまず着いて、側近だけ従えて、聖火リレーを少しだけ見る。ちょうどバイデン・菅の会談の時間程度で。いろいろな歓迎行事は中止。
それでも嫌なら、副会長を派遣すればよかった。しかしたぶん、副会長も拒否したのだろう。

外務省は海外VIP接遇費として43.6億円を今年度の予算に計上したという。おいしい話がたくさんあるのに、日本に来たくないと言い張るのにはかなりの理由があるのだろう。
まあ、どんなお金も名誉もいらないから、命だけは助かりたいというのも分かる。日本は危ないという認識があるのではないかと思うと、そこをきちんとできない日本も困ったものだ。