韓国ドラマ「マザー 無償の愛」2018再見

韓国ドラマ「マザー 無償の愛」2018再見
あれこれ見てがっかりするよりも、
これを繰り返し見て泣くほうがいい
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あなたのために積み立てておいた貯金だと通帳を渡される場面があった。

世の中には、死んだ姉の貯金を全部使ってしまい、
姉の子供に要求されて残高ゼロの貯金通帳を姉の子供に投げつけた人もいる。
人の心があるなら、「申し訳ない。心ならずも残高ゼロであるが、
いつまでには元の残高にして返すつもりだ」と言いそうなものであるが。
運転資金に使ったというのであるが、運転資金ならば、回収できるはずだろう。
何の説明もなく、ただゼロの通帳を投げつけただけだった。
それどころか、姉の死に際しての生命保険の説明もない。
知らないと思っているところが愚かである。
さらに、姉の子供をさっそく生命保険に加入させたり、実印のことでうそをつくなど、
何を企んでいるのかは推測が付くのだが、舞い上がっていると判断がつかないものなのだろう。
その程度の人間もまた世の中には多い。
なぜ死んだのかはよく分からないが
死んで得をした人は誰か、ほっとした人は誰かは知っている。
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脳の回路として考えて、
善と悪の回路は別々にあって、葛藤しているのか、
あるいは、エンジンは同じで、ハンドルが違うというイメージなのか。

科学技術は進歩するのに、感情とか倫理とかの側面では進歩していない。

ひどい虐待の原因を探っていくと、加害者もまた虐待の被害者で、
というように責任回避が無限に続く状況もあるのだが、
そんな話もまた憂うつである。

核家族制度の限界もあるわけで、大家族とか共同体による育児とか、
制度を拡大していく視点も必要かもしれない。
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母性の神話を結論としてしまうのはよくないと思う
そんなものは神話であって、現実にはいろいろな人がいるという地点から話を始めないといけない
子供にすべてをささげた時に母親になる、とはセリフとしてはきれいだが、現実的ではない。
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学校ではいじめ
会社ではハラスメント
家庭では虐待
ネットではいじめ
もっともひどい者がもっとも生き残りやすい世界
とりあえずいじめる側に加担しておけばいいだろうという、よくない世界
抜け出す方法や方針を提示する人も多いのだが
解決には至らない

しかしまた、いじめから身を遠ざけて、平穏に過ごしたいと思う人たちが連帯することも
一部では実現していて、それでいいのだろうと思う
その平穏な世界をいじめる人が壊さないようにと考えると
やはり暴力により自衛することがもっとも原始的な方法になり
そうするとやはりそこでは暴力、虐待、いじめ、ハラスメントが蔓延してゆく
さらにそこから逃れて、周辺部に向けて、平穏を求める人たちの動きは続くだろう
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そもそも人口密度が高すぎるのではないだろうかハイジもペータもクララも
こんな世界に生きてはいなかったような気がする
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鳥のイメージが鮮やか
世の中を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば