患者がでたらめな情報を信じ込んでいるとき、医療者はどうすべきなのだろうか

『知能が低いほど深遠な響きのデタラメ(bullshit)や陰謀論、スピリチュアルなどを信じやすい』

「デタラメ(bullshit)を受け入れやすいものは、思慮が浅い、(言語および流動知能、数学などの)認知能力が低い、存在論的混乱や陰謀論的観念に陥りやすい、宗教や超常現象的信仰を抱きやすいなどの傾向にあること、および補完・代替医療を支持する可能性が高ことがわかった」

それはそれでいいのだけれど、実際、医療の現場で、知能の低い人が、でたらめな情報を信じ込んでいるとき、医療者はどうすべきなのだろうか。

ただ誠実に真実を語るだけではおそらく不十分である。

でたらめなレベルの言説に身を落とすことも不十分である。

あくまで真実を語り、あくまで誠実を貫き、でたらめな雄弁の誘惑に抵抗する、その結果として、『でたらめを信じやすい人』にも信じてもらえること。

しかしまた、人は自分の信じるものにしたがって運命を決められてゆく、それでいいのかもしれない。