下書き うつ病勉強会#66 光トポグラフィ(NIRS)

計測の原理

脳活動と血流変化

脳機能計測では被験者に対し実験タスク(負荷)を与え、実験タスクを処理しているときの脳活動の様子を観測します。そして計測結果に基づき、実験タスクと脳機能との関係を明らかにしようとします。脳活動の変化は脳の血行動態の変化を引き起こします。脳が賦活した領域付近では血流が増加します。

血流変化を光で観測

HOT-2000では血液中のヘモグロビンに吸収されやすい波長(約800nm)の光を用います。
頭皮上から照射された光は拡散し、ほんの一部が検出器まで戻ってきます。このとき、光の拡散した領域にヘモグロビンが多く存在すると、光は多く吸収されます。HOT-2000では光の照射位置から約3cm離れた位置に検出器があります。光の経路にあたる脳の部位が賦活した場合、血流が増加し、光の吸収が増加、検出器まで戻る光の量は減少します。この検出光量の減衰率から脳の賦活を推定します。これがHOT-2000が脳活動計測する原理です。

これで何が測定できるか、何が測定できないか、あなたのリテラシーを確認してみよう。