「から」と「ので」の違い
について説明が本に書かれていて、、そのあたりは日常生活で自然に間違わないで使っているなと思い、それを日本語学者は抽象的に言葉で理論化するのか、と思い、自転車の乗り方のようなもので、乗れる人は特に説明もできないけれども、乗ることができているようなものだろうと思い、しかしその理論の部分を感覚として正確に処理するとは、脳もなかなかよくできていると思い、メモしておこうと思った。
血圧が急に下がったので、立ちくらみがしました。
大谷が好きだから、飛行機に乗って応援に行きます。
大野。のでが自然経過としての原因。からは意図的な事柄についての理由。
しかし
血圧が急に下がったから、立ちくらみがしました。
大谷が好きなので、飛行機に乗って応援に行きます。
これでも特に悪くない。原因を示すだけだ。
ネットの日本語講座を見てみた。
“「電車が遅れたので、遅刻しました。」と、
「電車が遅れたから、遅刻しました。」とでは大きな違いがある。
「ので、」の方は、「電車が遅れた」ことと「遅刻したこと」は客観的な因果関係があることを示しています。 それに対し、「から、」の方は「電車が遅れた」ことと「遅刻したこと」はジョンさんの主観で結び付けられた関係です。
「から、」の方は「電車が遅れた」ことと「遅刻したこと」はジョンさんの主観で結び付けられた関係ですから、聞き手から「じゃあ、なんでもっと早く家を出なかったんだ!」と突っ込まれる可能性があるのです。”
とあるのですが、どうですかね、別にいいのではないかと思った。
電車の遅れによって、遅刻しました。
電車の遅れのため、遅刻しました。
電車の遅れが原因で、遅刻しました。
などでも可能だろう。
会話としてはぎこちないけれども。
“最近は、「ので、」と言ったほうがいい場合でも、「から、」を使う方が多いように感じますが、「ので、」を使うか、「から、」を使うかで、大きな違いが生じます。
「原因」か、「理由」かを考えて、使い分けてみてください。”
“のでは原因、客観的な因果関係。からは理由、主観的な選択。
A)インフルエンザになったので、会社を休んだから、テレビでも見よう。〇
B)インフルエンザになったから、会社を休んだので、テレビでも見よう。✖”
別の説明は
“「ので」→客観
「から」→主観
という違いがあります。”
というのだが、
雨が降ったので洪水になった。
雨が降ったから洪水になった。
雨が降ったため洪水になった。
雨が降ったことにより、洪水になった。
雨が降ったことによって、洪水になった。
雨が降った結果、洪水になった。
どれでもいいような気がする。
それよりも、使う場面によると思う。
家族で食事しているときに話すなら、雨が降ったから洪水になった、だろう。
役所の文章なら、雨が降った結果、洪水になった、ではないか。
“未確定の事柄には「から」、すでに実現したことには「ので」
試験に受かるだろうから、合格祝いをください〇
試験に受かるだろうので、合格祝いをください✖
日本語教師になったので、結婚してください〇
日本語教師になったから、結婚してください△”
これは確かにそうだ。入れ替えができない。
でも、
試験に受かるだろうと思うので、合格祝いをください
試験に受かる見込みなので、合格祝いをください
ならばいい
日本語教師になりましたから、結婚してください
ならばよいのではないか
短くして
試験に受かるから、合格祝いをください(これは意志の感じ)
試験に受かるので、合格祝いをください(これは自然当然の感じ)
これならどちらでも、まあ、許せる。
試験に受かるだろうので、合格祝いをください✖
の場合は、未来だからではなくて、
だろうので(終止形+ので)がまずい。連体形でつなばいいのではないか。
きれいだから
きれいなので
というあたりで見ると、終止形+から、連体形+ので、というのが区別ではないか
“人身事故が発生したため、電車が遅れています○→電車のアナウンス
から<ので<ため、の順にお硬い印象”
そうですね。使う場面によるということ。
最初はのでとからの違いは分かっているように感じていたが、改めてこうして書いてみると、あいまいな感じだ。英語ではっきりした使い分けをしていない場合は、日本語でも区別しなくていいということなのかもしれない。
「だから」でつなげばどれも問題ないのかな。
試験に受かるだろう。だから合格祝いをください。
日本語教師になった。だから結婚してください。
そうでもないな。
インフルエンザになった。だから会社を休んだ。だからテレビでも見よう。
これは良くない感じがする。
インフルエンザになったので、会社を休むことになった。仕方がないからテレビでも見よう。
これくらいならつながりは自然になる。のでは自然当然の成り行きの感じ。
会社が休みになったので、テレビを見て過ごした。〇
会社が休みになったから、テレビを見て過ごした。〇
この場合は、会社が休みになったのは自分の意志ではなく、外部から与えられた条件という感じだろう。本来はのでを使う場面だ。
会社を休んだので、テレビを見て過ごした。〇
会社を休んだから、テレビを見て過ごした。〇
これは自分の意志で有休を使って休んだという感じで、休むこととテレビを見ることは自然で当然ではないので、これは本来、のでではない感じがするが、一方、からも座りが悪い。
会社を休んだけど、テレビを見て過ごした。
というくらいが良いと思う。休むこととテレビを見ることは必然ではないけれども、私の今回の場合は、という気分。
ここまで書いてきて、しかしと思う。未来と過去といっても、
雨が降るそうだから、傘を。
雨が降るそうなので、傘を。
これでみると、日常会話としてはどちらでも問題なさそうだ。
比較すると、場面として、雨が降るそうだから、傘を。は目上の人にはまずい。
雨が降るそうなので、傘を。こちらは目上でもいい。目下の人に使うとやさしい言い方になる。
こんな感じかな。
口語はので、から
文語はためがよい。
から<ので<ため、の順に口語から文語になる
終止形+から、連体形+ので、連体形+ため
人身事故が発生したから、電車が遅れています→家族の会話
人身事故が発生したので、電車が遅れています→会社で連絡
人身事故が発生したため、電車が遅れています→文章
きれいだから、高い
きれいなので、高い
きれいなため、高い
だんだん変化してゆくのだろう。