便失禁に温水洗浄便座の使い方が関連か

便失禁に温水洗浄便座の使い方が関連か

 便失禁重症度に関連する因子を解析したところ、「肛門括約筋圧の低下」と「1日2回以上の温水洗浄便座使用」が有意であった。

 温水洗浄便座の使用が便失禁を引き起こす機序について、角田氏は「肛門括約筋圧が低下している状況での温水洗浄の使用により、洗浄水が直腸に入り、浣腸効果で一部の便が排出される。しかし、トイレから出てしばらくすると直腸にとどまっていた洗浄水が、便と混じって肛門外に降りてくるために便失禁が起こるのではないか」と推察した。

温水洗浄便座の適切な使用方法は、a)排便前ではなく排便後に使う、b)弱い勢いの吐水で5秒以上洗浄しない、c)吐水の太さを細いものではなく太いものにする。