法の条文と法の趣旨と現実

法律の条文は、行動や倫理の最低限のところを文章化したもので、実際の人間社会では、文章に書かれていない部分での決まり事や配慮が必要なのだという意見もある。法文は最低ラインだという考え。
この人たちは法律に明確には書いていないけれども、法の趣旨からみて、どうだという判決がでたばあいに納得するだろう。
一方で、法律で決まっているならばそれは守るけれども、文章に書かれていないことについては自由なはずだと言い張る人もいる。法律は最高ラインだという考え。
この場合は、法律で明確に定義していない部分を後付けで裁判所の判決が補うようなことは我慢がならないという。いけないと書いてあることしか守らない。
また、中には、法律の条文というものは愚かな大衆が守ればいいもので、エリートは自由自在に法律の抜け穴を見つけ、また法律を侵しても見つからなければいいのだし、見つかっても後ろから手を回して助かれば何もなかったことになると考える人だっているかもしれない。