革命は、新しいエリートが古いエリートにとってかわる闘いにほかならない。
革命において民衆は兵隊の役割を担うが、そこで賭けられていたのは、新しいエリートの階級的ないし個人的な利益である。民衆は使い捨てられて無名戦士として死んでゆくだけである。
したがって、資本家と労働者との闘争の終焉が、階級闘争に終焉をもたらすと考えるのは幻想である。
闘争の後には階層分化が発生し圧制が生じ貧富の差が生じ、闘争前と同じことになる。違うのは支配者仲間の顔だけである。その後の腐敗も同じコースをたどる。
いつでも権力者と民衆の間に、インテリと非インテリとの間に、統治者と被統治者との間に、葛藤は生じる。それを解消する適切な政治体制はない。