老木の存在の仕方

今は八重桜も色がくすんできたころであるが
ソメイヨシノの一部は葉が盛んに生い茂る中、
いまだにきわめて一部だけに花が残っている不思議な木もある

盛んな若葉を見ていて思ったのだが、
老木は朽木と違い、年老いても葉を茂らせ、花を咲かせ、実を実らせる。
人間の場合も、工夫次第では、若葉や花と実も、期待できるだろうか。
あるいは人間の高齢者は朽木であって、
老木に比較できるのは血縁大家族なのだろうか。

たぶん、高齢者は個人の次元ではやはり朽木に属するのだろう。
人間の中でもごく一部、財産や対人関係を操作して他人に対する支配力を行使する人たちは、まだまだ葉を茂らせることもできるのだろうが、
しかしそれは実際は若い人たちの若葉や花、実を操作しているに過ぎないのではないか。

しかしそのように考えて隠居してしまうとますます引っ込み思案になってしまうので
引きこもりにならない程度に、しかし邪魔にならない程度に、生きたいものだ。