『日本の狂気誌』小田晋、講談社学術文庫、1998

『日本の狂気誌』小田晋、講談社学術文庫、1998。

先行する文献があったとはいうものの、広い範囲の文献にあたり、それらを整理する労作である。

内容としては古い。古いドイツ精神医学方式の疾病分類と命名、性格類型などで記述されていて、古い精神医学を知っている人には読みやすいが、現代的な精神医学が第一の前提として脳裏にある場合にはなじめないかもしれない。

読みやすい日本語である。
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後書きで1950年から足かけ3年にわたって雑誌に連載と書いてあるが、1933年生まれの人なので1950年というと17歳で、誤植ですね。たぶん。昭和50年だと1975年で、42歳、このくらいなんですかね。1980年に単行本として出版と書いてある。